面接で、こう聞かれます。
「入学後に、何を学びたいですか」
一見、答えやすそうな質問です。しかし、ここで差がつきます。
なぜなら、多くの学生が、こう答えてしまうからです。
「幅広く勉強したいです」 「一生懸命、頑張ります」
これは、答えになっていません。
この質問の意図
大学が確認したいのは、次の2つです。
1. 入学後の学習計画が、具体的か
「本当にこの大学で学ぶ気があるのか」を見ています。
2. 授業やゼミを、調べてきたか
これは、前の質問(なぜ本学か)とも重なります。調べていない学生は、ここでも答えられません。
「頑張ります」が、なぜダメなのか
「一生懸命、勉強します」 「幅広い知識を身につけたいです」
なぜ、これでは評価されないのか。
理由は、何も情報がないからです。
面接官は、この答えを聞いても、あなたが入学後に何をするのか、まったく想像できません。
想像できないものは、評価できません。
そして、こう思われます。
「この学生は、大学で何をするのか考えていない」
「意欲」は、言葉では伝わらない
多くの学生が、誤解しています。
「熱意を示せば評価される」
これは、半分正しく、半分間違いです。
熱意は、確かに評価されます。しかし、「頑張ります」という言葉では、熱意は伝わりません。
なぜなら、全員が「頑張ります」と言うからです。
では、どうやって熱意を示すのか。
答えは、「具体性」です。
大学のシラバスを調べ、授業名を挙げられる学生。ゼミの内容を知っている学生。
この学生は、明らかに調べています。 そして、調べたという事実が、熱意の証明になります。
「頑張ります」と100回言うより、授業名を1つ挙げるほうが、はるかに熱意が伝わります。
答えに必要な3つの要素
この質問に強く答えるには、次の3つが必要です。
要素1:具体的な授業名・ゼミ名
最も重要です。
シラバスを見て、実際にある授業の名前を挙げてください。
「□□という授業で、○○について学びたいです」
授業名を1〜2個、具体的に挙げられるだけで、印象がまったく変わります。
授業の内容・到達目標まで読んで、「その授業で何を学べるか」を理解しておいてください。
要素2:学びたい専門分野
学部の中には、細かい分野があります。
「経営学部で、特に消費者行動論に関心があります」 「社会学部の中でも、都市社会学を中心に学びたいです」
分野を絞れる学生は、学部を理解している学生です。
要素3:学ぶ順序・計画
余裕があれば、時間軸を入れてください。
「1〜2年次で○○の基礎を学び、3年次から△△ゼミで□□を研究したい」
入学後4年間の流れが見えると、計画性が伝わります。
答えの組み立て方
① 学びたい専門分野 学部の中の、どの分野か ↓ ② 具体的な授業名・ゼミ名 シラバスで調べた、実際にある授業 ↓ ③ その授業で、何を学びたいか ↓ ④ その学びが、将来の目標にどうつながるか
②が入っているかどうかが、決定的な差になります。
「志望理由書と同じ」でいい
ここで、大切な注意があります。
この質問への答えは、志望理由書に書いた内容と同じであるべきです。
志望理由書には、「入学後に学びたいこと」を書いたはずです。
面接では、それを自分の言葉で、より詳しく話してください。
「面接では、もっといいことを言おう」と考えて、志望理由書と違う内容を話すと、矛盾が生まれます。
面接官は、志望理由書を読みながら質問しています。違うことを言えば、すぐに気づかれます。
掘り下げられる質問に備える
この質問のあと、こう聞かれることがあります。
- 「その授業では、具体的に何を学ぶのですか」
- 「なぜ、その分野に関心があるのですか」
- 「そのゼミの担当教員は、どんな研究をされていますか」
授業名を挙げるなら、その授業の内容も説明できるようにしてください。
名前だけ知っていて中身を知らないと、かえって印象が悪くなります。
「まだ決まっていない」場合は、どうするか
正直に言えば、入学前にすべてを決めている学生は、多くありません。
それでも構いません。
大切なのは、「いま考えている方向性を、具体的に語れること」です。
「まだ決めていません」ではなく、 「現時点では、○○の分野に関心があり、□□という授業を受けたいと考えています。入学後、学びを深める中で、さらに具体化していきたいです」
こう言えば、考えていることと、学ぶ意欲の両方が伝わります。
「決まっていない」ことは問題ではありません。「考えていない」ことが問題なのです。
この質問は、準備すれば必ず答えられる
最後に、励ましを1つ。
この質問は、準備さえすれば、確実に答えられる質問です。
必要なのは、次の作業だけです。
- 大学のシラバスを開く
- 自分の興味がある分野の授業を探す
- 2〜3個、授業名を書き出す
- その授業の内容・到達目標を読む
- 「なぜその授業を受けたいのか」を言葉にする
1〜2時間で終わります。
そして、この1〜2時間が、面接での印象を大きく変えます。
やるかやらないか。それだけです。
まとめ
- 「幅広く学びたい」「頑張ります」は、答えになっていない
- 大学が見ているのは、入学後の学習計画が具体的か
- 熱意は、言葉ではなく具体性で示す
- 必要なのは、授業名・専門分野・学ぶ順序
- 志望理由書に書いた内容と、同じことを話す
- 授業名を挙げるなら、その内容も説明できるように
- 決まっていなくても、いま考えている方向を具体的に語ればよい
シラバスを1時間読むだけで、この質問には答えられます。
面接で最も「準備の差」が出る質問です。
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- 本記事で紹介する内容は、大学の入試業務を通じて見てきた傾向をもとにしています。
- 面接の質問・評価の基準は大学によって異なり、合格を保証するものではありません。
- 具体的な選考方法は、必ず各大学の募集要項を確認してください。