病気、けが、障害などにより、試験を受ける際に配慮が必要な場合は、募集要項で相談方法を早めに確認しましょう。試験当日に初めて申し出ると、会場や資料の準備が間に合わないことがあります。
この記事では、受験上の配慮について、何を整理し、どの窓口へ相談するかを説明します。配慮の内容や申請に必要な資料は、試験ごとに違います。具体的な可否をこの記事で判断することはできません。
出願の締切と配慮の相談期限を分ける
大学の出願期間だけを見て、まだ時間があると考えないようにしてください。配慮の事前相談や申請について、出願より早い期限が設けられている場合があります。
たとえば、明治大学の2027年度外国人留学生入学試験要項では、受験・修学上の配慮を希望する場合、出願締切日の1か月前までに国際教育事務室へ問い合わせるよう案内しています。これは同大学の当該年度の例です。
他大学や別の試験にも同じ期限があるとは限りません。志望する大学、学部、入試方式、年度をそろえ、自分が使う要項の「受験上の配慮」「事前相談」などの項目を確認してください。
大学の試験とEJUは別々に確認する
EJUで配慮を受ける手続きと、大学独自の筆記試験や面接で配慮を受ける手続きは分けて確認します。どちらかへの申請だけで、もう一方の手続きが済むとは考えないでください。
JASSOの2026年度EJU受験案内では、配慮の申請とEJUへの出願の両方が必要であることを案内しています。配慮の申請をしたことと、受験の申込みが完了したことも別です。
2026年度EJUの通常の配慮申請期間は、この記事を公開する時点では終了しています。これから受験する人は、対象回の最新案内を確認してください。出願後の事故や病気等については同案内に連絡方法が示されていますが、希望する対応が必ず可能になるわけではありません。
診断名だけでなく試験中の困りごとを整理する
最初の相談前に、試験のどの場面で困るかを短く書きます。長時間同じ姿勢を保つこと、問題や指示を読むこと、音声を聞くこと、会場内を移動することなど、試験場面に沿って整理しましょう。
自分に必要だと思う対応も書いてよいですが、特定の対応を受けられると決めつける必要はありません。困る場面と理由が伝われば、窓口が手続きや資料について説明しやすくなります。
学校で受けていた支援がある場合は、その内容も参考情報として整理します。ただし、これまでの学校の支援や、別の試験で認められた対応が、そのまま今回も認められるとは限りません。
最初の問い合わせで伝えること
初回の連絡では、どの試験を受けたいか、どのような場面で配慮が必要か、申請方法を知りたいことを伝えます。詳細な医療情報や診断書を、送付先と方法を確認する前にメールへ添付しないでください。
| 整理する項目 | 書き方の例 |
|---|---|
| 対象 | 2027年度・志望学部・入試方式 |
| 試験の場面 | 筆記試験、面接、会場への移動など |
| 困ること | 自分の言葉で具体的に説明 |
| 相談したいこと | 申請期限、窓口、必要資料、提出方法 |
| 連絡方法 | 大学から連絡を受けられる方法 |
問い合わせ文は「受験上の配慮について事前相談を希望しています。対象の入試方式と、現在困っていることは以下のとおりです。申請手続きと必要資料の提出方法をご案内いただけますか」のように始められます。これは編集部の文例です。
必要書類は指定を聞いてから準備する
診断書などが必要な場合は、様式、発行時期、記載事項、使用できる言語、翻訳の要否、原本の扱いを確認します。先に書類を作っても、指定と違えば追加の対応が必要になることがあります。
2026年度EJUの案内では、原則として医師の診断書等、配慮の必要性の根拠となる資料が必要とされています。大学独自試験の資料については、その大学の説明に従ってください。
医療機関の予約や書類の発行には時間がかかる場合があります。相談した日、指示された資料、準備できる予定日、提出期限を一覧にして、間に合わない可能性があれば早めに窓口へ連絡しましょう。
相談の受付と配慮の決定は区別する
問い合わせを送った段階、申請が受理された段階、内容が決定した段階を区別してください。「メールが届いた」という連絡だけで、希望した配慮が認められたと考えないことが大切です。
決定後は、対応の内容、対象の試験、会場、集合場所、持込みが認められた物、当日の連絡先を確認します。不明点があれば、決定通知を示して、試験前に問い合わせましょう。
明治大学の上記要項やEJUの案内でも、すべての希望に対応できるとは限らない旨が示されています。具体的な対応は、本人の状況と試験の条件を踏まえて、各実施機関が案内する手続きを通して確認する必要があります。
急なけがや病気が起きたとき
事前相談の時期を過ぎた後に状況が変わった場合は、試験当日まで待たず、実施機関の公式窓口へ連絡します。受験予定の試験、いつから何が難しくなったか、手続き上の相談をしたいことを伝えてください。
期限後の対応や追試験、検定料の返還は、試験ごとに違います。連絡すれば自動的に試験日を変えられるわけではありません。受付時間、連絡方法、回答内容を確認し、別の大学の制度を当てはめないようにしましょう。
体調の問題については必要に応じて医療機関へ相談し、受験の手続きは試験実施機関へ確認します。この記事を読んだことだけで、受験できるか、どの対応が適切かを判断しないでください。
入学後の支援についても相談先を確かめる
入試での配慮と、入学後の授業、実習、試験、施設利用に関する支援は、目的や相談窓口が異なる場合があります。受験相談のときに、修学に関する相談窓口も尋ねておくと、入学後の準備につながります。
支援を受けるためにどの情報を、誰に、どの方法で伝えるかも確認しましょう。友人に連絡を任せる場合でも、本人の希望と共有してよい情報を整理しておくことが大切です。
出願条件全般の問い合わせ方法は、大学の入試課へ質問するメールも参考にしてください。最初は、対象の試験と相談したい内容を一枚にまとめ、正式な窓口へ連絡するところから始めましょう。
※この記事について
本記事は2026年10月に確認した大学・JASSOの公式案内をもとに作成しました。大学の例や2026年度EJUの説明は、それぞれの年度・試験に限るものです。本文の整理表と問い合わせ文は編集部の提案です。申請期限、必要資料、対応の可否は、対象の試験実施機関の最新案内と個別の回答で確認してください。