進学対策

留学生入試の小論文 問題文を読み 理由と具体例を書く練習

「小論文は、長い日本語の文章を書けばよいのでしょうか」。練習するときは、文章の長さより先に、設問が何を求めているかを確認しましょう。

文章を要約する問題、資料を比べる問題、自分の意見を書く問題では、必要な答えが違います。課題を読み、答えの材料を整理し、理由が伝わる文章にするまでの練習方法を紹介します。

最初に志望校の問題形式を調べる

小論文という名前でも、大学・学部・方式によって形式は異なります。募集要項で、試験科目、時間、解答言語、持ち込めるものなどを確認してください。

過去問題が公開されている場合は、自分が受ける方式と学部のものを探します。一般選抜や編入学の問題を、留学生入試の問題だと思い込まないようにしましょう。

大学が「出題の意図」や「解答の傾向」を出していれば、問題と合わせて読むと、何を求められたかを理解する助けになります。周南公立大学では、2026年度外国人留学生選抜の小論文と、出題の意図・解答の傾向が公開されています。周南公立大学の公式過去問題一覧

設問の動詞に注目する

問題を読んだら、「要約しなさい」「説明しなさい」「比較しなさい」「あなたの考えを述べなさい」など、何をするよう求められているかを確認します。

指示の例まず整理すること
要約する元の文章の中心と、その理由
説明する何を、どの範囲で、どの根拠から説明するか
比較する比べる対象と、共通の比較項目
意見を述べる自分の主張、それを支える理由・例

要約を求められているのに、感想だけを書くと設問への答えになりません。「二つの違い」を問われているなら、一方だけの説明で終わらないようにします。

文字数、使う資料、理由の数などの指定も確認してください。書き始める前に、設問を自分の言葉で短く言い換えてみると、求められる答えが見えます。

課題文の内容と自分の意見を分ける

課題文がある場合は、筆者の主張と、その根拠を整理します。文章に書いてあることと、自分が推測したことを区別しましょう。

たとえば「筆者は○○と述べている」と書くときは、その内容が本文にあるか確認します。「私は○○と考える」と続ける場合は、自分の考えだと分かるようにします。

難しい単語を知っているだけでなく、その言葉が文章全体でどのように使われているかを読むことも大切です。周南公立大学の2026年度外国人留学生選抜の出題意図でも、文章の構成や主張の流れ、概念と事例の対応を理解する力に触れています。出題の意図と解答の傾向 PDF1ページ

主張 理由 具体例をつなげる

自分の意見を書く問題では、最初に「私は何を主張したいか」を一文で決めます。次に「なぜそう考えるか」、それが分かる具体例を考えてください。

例を置くだけでは、理由が伝わるとは限りません。その例から何が分かり、それが自分の主張をどう支えるかまで説明します。

たとえば「図書館に席の予約制度が必要だ」と考えるなら、席を探す時間を減らせることが理由になり得ます。ただし、予約だけして使わない人が増える可能性も考え、利用開始時の確認など、条件を整理することもできます。

これは練習のための考え方です。どの設問でも同じ型を使えばよいという意味ではありません。資料の要約など、求められた作業を優先してください。

原稿を書く前に短いメモを作る

いきなり一段落目を完成させようとせず、次の欄を短く埋めてみましょう。

  • 設問が求める答え
  • 自分の主張、または説明する中心
  • 根拠となる課題文・資料の箇所
  • 具体例と、そこから分かること
  • 最後に伝えたい結論

メモの段階で理由が思いつかなければ、主張を少し狭くする方法があります。「すべての大学で必要」ではなく「この資料で示された状況なら必要」のように、説明できる範囲に合わせて考えましょう。

使わない話は、この段階で外します。自分がよく知っている話でも、設問との関係がなければ、限られた時間と文字数を使う理由が弱くなります。

オリジナル課題で練習する

次は、このサイトが作成した練習用の課題です。実際の大学の過去問題ではありません。

ある大学で、図書館の自習席を予約制にする案が出ています。予約制にすると、来館前に席を確保できます。一方で、予約したまま来ない人がいると、空いている席を他の人が使えません。

この大学が予約制を導入することについて、あなたの考えを理由と具体例を含めて300~400字で書いてください。

まず、賛成・反対だけでなく、どの条件なら導入するかを考えてみましょう。自分の経験を使う場合も、「席がなくて困った」という出来事の紹介だけで終わらず、制度のどの部分を改善したいかにつなげます。

構成メモの例は、「条件付きで賛成」「席を探す時間を減らせる」「一定時間利用がなければ予約を解除」「利用者が困ったときの窓口も設ける」です。このメモから、自分で文章を書いてみてください。丸暗記するための模範答案ではありません。

理由が伝わる文へ直してみる

次も、練習課題に対して作った短い例です。

「予約制に賛成です。便利だからです。私も図書館を使います。」という文章では、何が便利で、なぜ制度が必要なのかがまだ分かりません。

たとえば「予約した時間に席を利用できれば、混雑時に席を探し続ける時間を減らせる。その時間を学習に使えるため、私は予約制に賛成する」とすると、制度による変化と理由がつながります。さらに、利用されない予約への対策を考えれば、課題文で示された問題にも対応できます。

直すときは、難しい語を足すことより、読み手が「なぜ」と感じる部分を説明してみてください。自分の経験を挙げる場合も、その経験が理由を支えることを一文で説明します。

この例の結論と違っていても、設問に答え、理由が伝わるなら、別の考え方で練習できます。一つの結論を覚えるより、主張と根拠の関係を確認することを目標にしましょう。

表やグラフは数字の条件まで読む

資料がある問題では、タイトル、単位、対象、調べた年を先に確認します。人数と割合、年間と月間などを混同しないようにしてください。

増えているという事実が読み取れても、その原因まで資料に書かれているとは限りません。原因を考えるよう求められているなら、資料から確認できることと、自分の考察を区別して書きます。

複数の資料が指定されている場合は、それぞれをどこで使うか考えましょう。周南公立大学の上記資料でも、指定資料の参照や、課題の原因・対策を具体的に考えることに関する解答の傾向が説明されています。同大学の過去の問題についての説明であり、他大学の採点基準を示すものではありません。

時間を測り 読み直す時間を残す

練習には、読む、メモを作る、書く、見直すという時間を含めます。配分は、大学の試験時間と問題数を確認して決めてください。

最初は時間をかけて内容を整理し、慣れたら実際の制限時間で練習する方法があります。何分で書き終わったかだけでなく、どこで時間がかかったかを記録すると、次の練習を決めやすくなります。

見直しでは、主語と述語がつながっているか、指示語が何を指すか、接続詞が内容と合うかを確認します。新しい難しい言葉を増やすより、自分で意味を説明できる表現を使うことを意識しましょう。

原稿用紙の使い方、数字や句読点の数え方などに大学の指定があれば、それに合わせます。普段のパソコン入力だけでなく、実際の解答方法でも練習しておくと、書き直しや文字数の調整にかかる時間を把握できます。

書いた後の確認表

添削を受けたら、直された文を写すだけでなく、何が伝わりにくかったかを一つ選んで説明してみましょう。次に別の課題で同じ点を意識して書くと、丸暗記ではない練習になります。解答を保管するときは、課題、制限時間、自分の答案、見直した点を一緒に残すと、変化を確認できます。

  • 設問で指定された作業に答えている
  • 課題文や資料の内容を、自分の意見と区別した
  • 主張と理由のつながりが分かる
  • 具体例を挙げた後に、その意味を説明した
  • 数字の単位・対象・時期を取り違えていない
  • 指定された文字数と解答形式に合っている
  • 読み直して、分かりにくい文を直した

学校の先生などに見てもらうときも、「日本語が自然か」だけでなく、「設問に答えているか」「理由が伝わるか」を確認してもらいましょう。

志望理由書とは目的が異なるため、志望理由書の基本構成をそのまま答案に当てはめる必要はありません。まずは留学生入試情報から志望大学の要項と公式過去問題を確認してください。

※この記事について

確認日:2026年10月14日。本文は練習方法の提案です。大学の説明は周南公立大学の2026年度外国人留学生選抜の公開資料によります。試験形式や評価は大学・方式で異なります。練習課題は当サイトのオリジナルで、実際の出題ではありません。

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