進学対策

志望理由書と面接の答えがずれると落ちる話

留学生入試には、多くの学生が見落としている「落とし穴」があります。

志望理由書と、面接の答えが、ずれている。

これだけで落ちます。日本語が上手でも、内容がよくても、です。

この記事では、なぜそれが起きるのか、どうすれば防げるのかを説明します。

面接官は、あなたの志望理由書を持っている

まず、面接の現場を想像してください。

面接室に入ると、面接官の手元には書類があります。その中に、あなたが提出した志望理由書があります。

面接官は、それを読みながら質問します。

「志望理由書に、○○と書かれていますね。もう少しくわしく説明してください」 「ここに△△教授の名前がありますが、教授の研究について教えてください」 「母国での経験について書かれていますが、それが今の志望とどうつながっていますか」

質問は、志望理由書から作られます。

これが、留学生入試の基本構造です。

「ずれ」は、こうして起きる

では、なぜ書類と面接の答えがずれてしまうのか。

原因は、ほとんどの場合、次の3つです。

原因1:志望理由書を自分で書いていない

最も多い原因です。

日本語学校の先生に直してもらった。友人に書いてもらった。AIに作ってもらった。

その結果、自分が何を書いたのか、正確に覚えていない状態で面接に臨むことになります。

面接官が「ここに書いてある○○について」と聞いた瞬間、答えられません。

書いた本人が説明できない志望理由書は、本人が書いた志望理由書ではない。 面接官はそう判断します。

原因2:面接の練習を、志望理由書と切り離してやっている

これも非常に多いパターンです。

志望理由書を書き終えたあと、面接の練習を始める。ここまでは正しいのです。

しかし、面接の練習で「新しい答え」を作ってしまう

「志望理由書ではこう書いたけど、面接ではもっとかっこいいことを言おう」 「面接用に、別の理由を考えよう」

その結果、書類と面接で、まったく違うことを言うことになります。

面接官から見れば、「どちらが本当なのか」という疑問が生まれます。

原因3:志望理由書を提出したあと、内容を忘れている

出願から面接まで、1か月以上あくことがあります。

その間に、自分が何を書いたか忘れてしまう。面接直前になって読み返しても、細部までは思い出せない。

提出した志望理由書のコピーを、必ず手元に残してください。 これは基本中の基本です。

「ずれ」があると、何が起きるか

面接官の頭の中を見てみましょう。

書類と面接の答えがずれた瞬間、面接官はこう考えます。

「この志望理由書は、この学生が書いたものではないのではないか」

一度この疑いが生まれると、面接の残り時間はすべて、その疑いを確かめる時間になります。掘り下げの質問が続きます。そして、たいていの場合、疑いは確信に変わります。

信頼を失うことは、能力を疑われるより深刻です。

日本語が下手でも、内容が平凡でも、正直な学生は評価されます。しかし、「自分で書いていない」と判断された学生は、それだけで選考から外れます。

では、どうすればいいのか

答えはシンプルです。

1. 志望理由書を、自分の力で書き上げる

日本語を直してもらうことは、問題ありません。むしろ推奨します。

大切なのは、「内容は自分で考える。日本語だけを直してもらう」という順序です。

中身まで他人に作ってもらった時点で、面接で答えられなくなることが確定します。

2. 志望理由書を書き終えたら、「なぜこう書いたか」を声に出して説明する

これが、最も効果的な面接練習です。

自分の志望理由書を、1文ずつ読みながら、こう自問してください。

  • 「なぜ、この理由を書いたのか」
  • 「なぜ、この大学を選んだのか」
  • 「なぜ、この経験を取り上げたのか」
  • 「なぜ、この目標なのか」

そして、声に出して答えてください。 頭の中で考えるだけでは足りません。

これができれば、面接で何を聞かれても答えられます。志望理由書の「なぜ」に答えられる状態=面接の準備ができた状態です。

3. 志望理由書のコピーを保管し、面接前に読み返す

当たり前のことですが、できていない学生が多いのです。

提出前に、必ずコピーを取ってください。そして面接の前日に、必ず読み返してください。

志望理由書と面接は、別々の対策ではない

ここまで読んで、気づいていただけたと思います。

志望理由書の対策と、面接の対策は、切り離せません。

多くの学生は、こう考えます。

「まず志望理由書を出す。それが終わったら、面接の準備をする」

この考え方が、そもそも間違いです。正しくは、こうです。

志望理由書を書くことが、面接の準備そのものである。

自分で考え、自分で調べ、自分の言葉で書いた志望理由書があれば、面接で聞かれることは、すべて自分の頭の中にあります。あとは、それを話す練習をするだけです。

逆に、志望理由書を人任せにした学生は、面接の準備をゼロから始めることになります。しかも、書類と矛盾しないように、という制約つきで。

どちらが有利か、明らかです。

まとめ

  • 面接官は、あなたの志望理由書を読みながら質問する
  • 書類と面接がずれると、「自分で書いていない」と判断される
  • 一度失った信頼は、面接では取り戻せない
  • 防ぐ方法は、志望理由書を自分の力で書き上げること、ただ1つ
  • 志望理由書の「なぜ」に声に出して答える練習が、最強の面接対策

書類と面接は、1本の線でつながっています。

その線を自分で引いた学生だけが、面接で堂々と話せます。


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※この記事について

  • 本記事で紹介する内容は、大学の入試業務を通じて見てきた傾向をもとにしています。
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